各団体紹介

Introduction of each organization

代表菊地 雅子

アトリエ・クーズガーデン代表 学芸員/アートディレクター

「Change the world!!」世界を変えよう!

障がいのある人たちの作品に携わって26年、彼らの作品をめぐる環境はめまぐるしく変化してきましたが、ずっと変わらない「そのままの自分でいいんだよ」というメッセージに導かれて歩んできました。
活動の中で、いつも、全ての人がアートを通して自由になっていくにはどうしたら良いのか。手の届いていないところと手を繋ぎ、未来を開く為に、今、ここで、私にできることはなんなのか?とかんがえてきました。とにかく、先ずは一歩を踏み出そう。
BASHに込めた「既成概念をぶっ壊し新たな世界を見せていこう、感じていこう」という思いの実現にむけての活動がはじまります。

事務局長ト部 奈穂子

合同会社ペン具(札幌)

アトリエペン具&ペングアートのこどもたち

 ペングアートは15年前に個人のアートセラピー教室からはじまり、現在は札幌に2つのスペースをもつ放課後等デイサービスです。アトリエペン具には卒業生たちが通い、グッズ販売や展覧会など、アーティストとして活躍しています。オリジナルの「アートガイド」に沿って作品をつくることもできるのが特徴です。もちろんこの手順をふまなくてもいいです。
アートは好きに描く自由もあるけれど、手順を見て描く自由もあるし、選んで描く自由もあると思います。いろいろな自由の在り方をを提案していきたいです。

委員石川 則子

社会福祉法人ともに福祉会(札幌)

ともに働き、ともに支え、ともに歩む

 主に知的障がいのある方が利用する通所施設で、就職を目指し、日々の作業活動や創作活動を通して個々の可能性をひろげ、達成感や自信に繋がることで、充実した毎日が送れるようサポートしています。
「ともに」で2002年から続く創作活動の時間に生み出された作品は4000点を超えます。これまで約30人の方々が、水彩やパステル、アクリルなどで動物や植物、人物などを描いてきました。
2013年4月に、既存施設の隣に作品を常設展示する「tomoni art gallery」ができ、原画のもつ魅力をより多くの方に伝えることができるようになりました。また、作品をもとにデザインしたグッズも製作し販売していきます。

委員安斉 尚朋

一般社団法人らぷらす(夕張)

アートで人生の花開く!

 らぷらすが誇る画家「伊藤肇」さんとの出会いでアート感ガラッと変わりました。
単純に「絵が上手な人」という感覚で事業所内にある画材道具を提供しイベント等のポスターを描いてもらっていましたが、肇さんから出てくる専門的な道具の名前を聞くたびに一緒にAmazonを見ながら「これですね!」と見てもらうと、「高いからいらないですよ」と肇さん。それでも購入すると、水を得た魚のようにどんどん素敵な絵が増えていき、道具の説明をしてくれる肇さんの姿は本物の「えかき」だと実感しています。そんな感じでらぷらすのアートはぼちぼちと進んでいますが、道内の芸術家がどんどん表に出てこれるような活動をしていきたいと思います。

委員伊藤 栄一

スタジオブレーメン(北見)

何これ?を凄い!に変えていきたい

 創作支援や展示会などの活動を中心にアーティストの知的財産権の保護を行なっております。物を作りたい気持ちを尊重し、表現する楽しさや嬉しさを実感できるよう個々をサポートし、また、アーティスト毎に契約を交わし権利保護を行なっています。
ブレーメンでの創作は自由で、多くの方が創作未経験者で、周りのアーティストの創作を見ながら頑張っています。活動を始めて3年が経ち、「何これ?」と言われていた作品が最近では周りから「凄い!」と評価されるようになってきました。3年の活動で、彼らはとても表情豊かになってきました。喋らなかった方がお喋りになりました。アートは人を変えてしまうようです。
毎日たくさん生まれる作品をどんどん世の中に出し、アート活動を広めていければと思っています。

委員開米 一有

南宗谷ひだまりの会(枝幸)

アートが導く世界とその可能性に魅せられて

 南宗谷ひだまりの会は枝幸町にある障害福祉事業所です。数年前から障がい者の創作したアート作品の素晴らしさに魅了されアート活動の取り組みを始めました。たくさんの方々にその素晴らしさを感じてもらい、一緒に創作することでわかりあえるものが新たに生まれると思い、誰でも参加可能なアートワークイベントや展覧会を開催しています。
これからも「アートだからできること、アートじゃないとできないこと」で、可能性にチャレンジしていきたいと考えています。

委員酒田 浩之

BASCK(釧路/NPO法人 和)

クシロをアートの街に、そして世界へ発信

 障がい特性や精神疾患に起因した超感覚、あるいはシリアスな経験などから生じる潜在記憶による衝動性、それらが生み出す彼らの表現は、アートという世界ではむしろ優位であり、社会的に承認され肯定される高次な価値と合致する。つまりアートの世界は、生きにくさを抱える人たちを社会が本当の意味で包容しうる鍵となるファクターだと考える。
BAAK(Bordarless Art Action in Kushiro)をスタートして以来、この活動は、障がい者と健常者の垣根を取り払うことだけに留まるものではなく、Diversity(多様性)を認め、やがて共生型社会へと地域を進化させていくためのムーブメントであり、地域経済の再構成を実現する切り札のひとつでさえあると考える。